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30.イノベーションを起こしたい
イノベーションを起こしたいと思うようになってきました。と言っても、スティーブ・ジョブズの様に世界を変えたい訳ではありません。変えられる人間になれたらいいですが、現実的にちょっと無理です。
それより、マネジメントがあまり重視されない医療業界の中で、自分の職場のシステムを変えたいと思います。また、医工連携への関わりが求められる中で、ちょっと便利になるようなモノを生み出す事ができたら幸せだと思うようになっています。
イノベーションを起こすって事に対して今までなんとなく感じていたイメージは、普通の会社勤めの枠組みの中ではちょっと窮屈そうな性格の人が、持って生まれた直感を駆使して、天から降ってきたようなアイデアを元に、新しい文化なんかもついでに作れるような画期的なモノを生み出して、みんながおぉ!、さすが天才って思う・・・です。
でも勉強してみると、実はそうではなく、ピカソが晩年の画風に辿り着いたのは元々のデッサン力などの基礎がしっかりしていたからだ!と言う話と似ていて、論理的な考え方がしっかり身についていて、ちゃんと構築されているものを土台とした上に、学んだ手法を使って生み出そうとして生み出すものって言うのが近しいようです。すごく以外でした。まぁ生み出したモノのレベルにもよるでしょうし、前述のような天才が起こすモノも確かにあると思います。
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29.ドメイン
授業の中で、事業ドメインについて学びます。ドメインとは、何を、誰に、どのようにして提供するかを定義する事です。
私達医療従事者がパッと思いつくものとしては、病める患者に質の高い医療を提供する事だと思いがちですが、それで事業ドメイン完成!とはいきません。MBAでは論理的に深く考える事が求められますので、簡単に思いつく事を解にする事はなく、また実際の現場でも、それは間違っていると思います。
では、なぜ医療にもちゃんとした事業ドメインの設定が必要なのでしょうか。医療業界もご多分に漏れず、競争が激しくなっています。一昔前のように、何もせずに患者が来てくれる時代は終わり、情報化社会では患者や家族は確度の高い情報を集められるようになりました。
その中では、○○病院は○○の手術が得意で成績もよく、○○なサービスもあるみたい・・・といった情報を得る事も可能です。
また、いざ行ってみると以前に行った××よりも、こんな所で良いサービスがって事もあります。分かりやすい案内、個人情報に配慮した外来、気持ちの良い対応、良質な医療・・・それらを来院する方は厳しく見て、比較し評価しています。
とするならば、私達は、患者に対して何ができるのか、何をしないといけないかを真剣に考えなくてはいけません。
じゃあ、まず何から考えるのか?それが事業ドメインです。自院の特徴やリソースによりドメインを定義し、そこから戦略を作っていきます。逆にドメインがないと、強みを生かせなかったり、何でもありそうでニーズを満たすものは何もない・・・といった事になります。
皆さんの病院は、事業ドメインがありますか?機能評価用の詳細は説明できない理念だけしかないなんて事はないでしょうか?
もしなければ、ビジネススクールに行く必要があるかもしれません。
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28.参考図書「デザイン思考が世界を変える」
昔のMBA取得者は、その思考体系のロジカルに洗練された部分がイノベーションを阻害するとされ、イノベーションを売りにする企業から敬遠されていたという話を聞きました。
ですが、少なくとも私が知る範囲の今のMBA教育では、どうやってイノベーションを起こし、それを持続的成長に繋げるかといった命題に向き合っていると思います。そして、当然授業の中にはイノベーションを起こすための思考法を学ぶものもあります。
今回の本は、世界的に有名なデザイン会社(最早デザインの会社に納まらないかもしれません)であるIDEOのCEOであるティム・ブラウンの著書です。
これで私もイノベーションを起こせる人に!と思って読み進めましたが、ちょっと私には難しい本でした。
私が期待したのは、デザイン思考のフレームワークでしたが、この本では如何にしてデザイン思考が色々なモノを生み出してきたかを中心に書かれていて、そこからヒントを得ながら読まなくてはいけないようです。
ですが、抽象的過ぎてなかなか思うように知見を得る事はできませんでした。ティム・ブラウン回想録って感じです。
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27.MBAは役に立つ?2
前回に引き続き、ビジネススクールへ入る意味です。
では何が良くて、お金と時間と、その他色々なものと引き換えにビジネススクールへ行くのでしょうか。
まず知識ですが、やはり実務家教員の方からは学ぶべきものがあります。それは本に書いていない、あるいは書いてある事とミックスされた知識です。理論をかみ砕いたり、または理論の上や横に構築されたものを教えてもらう事ができます。これは、本や単発のセミナーではなかなか得られない事だと思います。
次に、同級生の存在です。グループワークやテストなど、同級生とは色々な所で協力します。そこからは、決して自分一人では出せない発想や考え方を学ぶ事ができます。また、異業種の方と深く話す機会にも恵まれる事になりますので、自分の業界へ応用できそうな話や、刺激になる話も沢山聞く事ができ、もっと頑張らないとと思わせてくれます。
最後に、思考です。授業や課題を通して、あるテーマについて深く考える事を繰り返す中で、職場の課題を深く考える習慣がついたり、そのためのフレームワークを得る事ができたりします。
他にも色々とありますが、私が感じるビジネススクールへ通う意味は、とりあえず以上です。率直な感想ですが、今まで得られなかった時間を経験しているなと感じています。
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26.MBAは役に立つ?1
前にも書きましたが、MBAはそれだけで何かを保証してくれるものではありません。
国家資格でもありません。また、一時のブームで乱立した事もあり、ビジネススクールといっても玉石混交で、実際にMBAを活かせなかった人や、学生の募集を停止してしまった学校もあるので、MBAは役に立たないという意見も、ある意味本当の事かもしれません。
だからなのか、MBAを取っても役に立たないって声も聞かれますし、実際に言われた事もあります。特に医療業界ではMBAの意味が良く知られている訳ではないので、余計にそう思われるようです。
私は今、実際にビジネススクールの学生ですので、それに対する意見としては、当然役に立つ派になります。ですが、授業内容だけに関して言えば、否定的意見も持っています。
まず、少し大きな本屋に行けば沢山売っている良質なビジネス本を沢山読んで、そこら中で開催されているソレ系のセミナーへ行けば、ある程度MBA取得者に近い知識を得る事は可能なんだと思いますし、その方が安価になります。
以前に書いたように、ビジネススクールでは学者寄りの先生が行う授業もありますし、その中身が全て実務へ応用できるかも疑問です。他にも色々ありますが、授業だけに関しては、他の方法で近い知識を得る事は可能です。
そういった意味では、ビジネススクールに入らないと得られない知識は、すごく多い訳ではないかもしれません。
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25.仕事との両立
仕事をしながらMBA、結構大変です。職場の理解と家族の理解と・・・その辺りがしっかりとない場合は、難しいのかなと思います。学校によっては土日の両方で通学しないといけない所もありますし、そうじゃない場合は平日の夜になります。
平日夜間のタイプでは、やはり残業をできない日が出てきますので、会議時間の調整なども必要になります。そうすると、配慮をしてくれる上司か、または自分が調整できるポジションであるか、そのどちらかが必要になってきます。
また、緊急対応の必要な業務をしている方は、その調整も必要になります。
で、実際の学生生活ですが、学校が終わってから職場に戻って3時まで仕事をしてたって話もチラホラ聞きます。また、普段できない家族サービスを授業の空いた日にしてって話も聞きます。
やっぱり、今の生活にプラスして濃い学びを得ようとすると、自分の時間とかはトレードオフになります。そこをしっかりと準備できなかったり覚悟がなかったりすると、少し厳しい生活になってしまったりするみたいですね。
ですが、周りの理解や自分の努力次第では、学びも仕事も家庭も結構できてるよっていう、トレードオンな人もいます。私はどっちかと言うと、こっちです。たぶん。
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24.マーケティング
マーケティングとは、ヒト・モノ・カネ・情報のうちでモノに関する戦略の事を指します。ちなみに、ヒトに関しては人的資源管理・カネに関しては財務管理になります。
具体的には、どのようなものを、誰に、どのように売るのかです。このあたりの考え方は他の授業でも出てくるのでマーケティング特有のものではありませんが、医療職にとっては新鮮です。
世の中には沢山の種類の病院があり、それぞれに戦略があります。グループで急性期から在宅までカバーする病院もあれば、単科で対象を絞り込んで成功している病院もあります。ですが、マーケティングという考え方はまだまだ浸透していないのではないでしょうか。
医療はどこでも(ある程度は)同じ水準のサービスを受ける事ができ、提供する値段も変わりません。それは医療制度上動かせるものではありません。ですので、一般の製造業などに比べると、価格帯などで差別化する事は難しくなります。ですが、先進的な病院では提供する医療以外のもの、例えば病室環境などで高価格帯のサービスを提供するなどの差別化を行っている施設もあります。
また、高度先進医療の提供で差別化を図っている施設もあります。
今後の医療制度は2025年問題もあり、生き残り競争は激しくなります。ですので、マーケティング部門を持つ病院も増えていくのではないでしょうか。